一方で、「怖い」と言って海外に行きたがらない子も最近は多いようです。家から出たくない、一人暮らしなんてしたくないという大学生も増えていますが、やはり年頃になったら喜んで一人旅に行きたいと言える子、親から離れたいと思う子に育ててやるのが、親の務めだと思います。

 親と離れたくないというのは不安の証拠。過干渉な親が何から何まで先回りしてお膳立てしてきたために、社会に出たら自分は生きていけないのだという感覚、自信のなさを刷り込まれてしまっているのです。自分は大丈夫、どこへ行ってもやっていけると自信を持っていれば、フットワーク軽く出ていけるはずです。

脳をフル回転させる家事は
絶好の脳トレの機会になる

 たしかに親といれば安心かもしれませんが、一方で口うるさいし、やらなきゃいけないことがたくさんある。それよりは、親から離れて自由に自分の世界を築きたいと思うのが、若者の自然な心理です。

 共働きの我が家では、娘が幼い頃から、ペアレンティング・トレーニング(編集部注/子どもが主体的に行動できるように、親が行動や意識改革をして子どもの脳にいい刺激を与えていく方法)の一環として、家事の役割分担を徹底していました。