レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、イスラエルによる一連の壊滅的な攻撃に対してどのような対応を取るべきかを巡り、内部で意見が割れている。ヒズボラ内部の協議に詳しい複数の関係者が明らかにした。良い選択肢が見つからず、ヒズボラはその40年の歴史で最も重大な決断を迫られている。
世界で最も重武装した非国家準軍事組織であるヒズボラは25日、イスラエルの商都テルアビブへの最初のミサイル攻撃を実施した。これはイスラエルによる一連の攻撃に対するこれまでで最も大胆な反撃だった。ヒズボラは今、本格的な戦争に突入する可能性があってもなお、より多くの高性能兵器を投入してイスラエルをさらに攻撃するのか、あるいはそうした攻撃は控え、中東で最も手ごわい戦闘部隊の一つとしての評判を落とすリスクを取るのかを選択しなければならない。
カーネギー国際平和財団の安全保障アナリストで、ヒズボラに関する専門知識を持つリム・モムタズ氏は「これはヒズボラにとって、創設以来最も重要な時だ。ヒズボラには良い選択肢が何もない」と語った。