激戦州のハリケーン被災、米大統領選の波乱要因にPhoto:Sean Rayford/gettyimages

【ワシントン】ハリケーン「へリーン」は今週、米大統領選に新たな不確実性をもたらした。カマラ・ハリス副大統領の選挙戦に潜在的なリスクとチャンスをもたらすとともに、ノースカロライナ州とジョージア州という二つの重要な激戦州の有権者にとって切実な問題を生じさせた。

 ホワイトハウスはハリケーンへの迅速な対応で地元の指導者たちから称賛を得ているが、被災者の生活再建の取り組みが続く中、真の試練は今後数週間に訪れるだろう。何千人もの被災者は自宅を離れ、電力や携帯電話が使えない状況にある。自然災害時の政治は複雑になることがある。指導者たちは能力を示す機会を与えられるが、ハリケーン「カトリーナ」が発生した当時のジョージ・W・ブッシュ大統領のように、彼らが能力不足と見なされれば、結果は壊滅的なものになり得る。