まだ朝ドラやってなかったっけ?
橋本環奈「抜群の安定感」

 橋本環奈といえば、地元・福岡でのアイドル活動中に撮影された一枚の写真がネット上で驚異的にバズり、それがきっかけで大ブレイクを果たしたことが有名だ。これが2013年、今からもう11年前である。

「1000年に一度の美少女」という触れ込みで瞬く間に知られるようになったが、このように急激に知られるようになったタレントが、一時のブームで忘れ去られることも少なくない。しかし橋本環奈はその後、映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』でのヒロイン、『キングダム』シリーズや舞台『千と千尋の神隠し』への抜擢、その他ドラマやCMへの出演など、それぞれをしっかり務め上げ、着々とキャリアを築いてきた感がある。昨年末の紅白歌合戦では、有吉弘行、浜辺美波とともに司会を務めた。

 現在25歳ながら、テレビで見ない日がない時期が長かっただけに、すでにベテランのような風格も感じる。朝ドラヒロイン抜擢に「まだやってなかったんだっけ?」と思った人もいたのではないか。

 初回からの演技を見るに、爽やかさと頑固さ、そして過去のトラウマをうっすらと感じさせる主人公を難なく演じ切っており、見ていて不安定さがないのが良い。

 ただこの安定感を「安心」と受け取るか「フレッシュ感に欠ける」と受け取るかは、見る人によって分かれるかもしれない。