オーストラリア内陸部の人里離れた地にティルトローター機「オスプレイ」2機が着陸すると、即座に米海兵隊員が積み荷を降ろした。それから巨大な燃料ブラダー(袋状の燃料タンク)を所定の位置まで引っ張り、炎天下にホースとノズルをつなぎ始めた。演習の目的は、いわば可搬式ガソリンスタンドを前線近くに短時間で設営し、航空機が後方の基地に戻らずに燃料や装備を補てんできるようにする訓練だ。監督役のガブリエル・カスティロ二等軍曹は、「最大の課題は必要な物資の量だ」と述べた。「運ぶものが多い」海兵隊をはじめとする米軍は戦略を転換し、太平洋地域でプレゼンスを拡大しつつある。目的は、中国が台湾を占領するために軍事行動を起こすのを抑止し、必要に応じて戦える態勢を整えることだ。