料理が面倒、忙しくて料理をする暇がない、そもそも料理が苦手……でも、野菜はちゃんと食べたい! そんな人におすすめなのが、書籍『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』。旬の時期や、新鮮なものの見分け方、栄養、長持ちする保存方法、おいしく食べるためのコツなど、なるべく料理せず、ラクにおいしく野菜を食べる方法を多数紹介しています。今回は、そのなかから秋に旬を迎える果物について紹介していきます。(監修/管理栄養士 吉沼弓美子)
旬の果物は、栄養もたっぷり
健康のためにも、野菜や果物を毎日の食卓に取り入れたいという方は、とくに栄養価の高い「旬のもの」に注目してください。
今回紹介するのは、梨です。
7月から出回り始め、8月下旬~9月上旬に出荷のピークを迎え、12月頃まで続くため、今がまさに旬!
「幸水」→「豊水」「二十世紀」→「新高」と、時期によって味も香りもさまざまな品種を楽しむことができます。
90%近くが水分で果糖がたっぷりと含まれており、水分補給にぴったり。薬膳では体に潤いを与える食材とされています。体内の余分な塩分を排出するカリウムや、疲労回復効果が高いといわれるリンゴ酸やクエン酸、アスパラギン酸も含まれています。
そんな梨のおいしいものの見分け方を生産者さんに聞いたところ、
「皮にはりがあってずっしりと重いものを選ぶのがいい」
とのことでした。赤梨と呼ばれる「幸水」や「豊水」は、表面のざらつきが目立たず、なめらかになっているものが食べ頃。
「二十世紀」などの青梨は青みがとれて黄色っぽくなったら食べ頃です。
ちなみに、梨を切るときは「スティックカット」という切り方がベストだと多くの農家さんが教えてくださいました。
筆者はこの切り方を知りませんでしたが、生産者さんたちの間では常識のようです。
梨はお尻のあたりが甘いそうで、縦切りにすることで味のバラつきがなくなり、どこを食べてもおいしいのだとか。
皮つきのまま縦に輪切りにしてから、細く切るだけなので簡単です!
とても食べやすいので、ぜひ試してみてくださいね。
健康のために野菜や果物を食べたいけど料理は面倒、すぐダメになるなど、結局野菜をあまり食べられないなら、野菜を大切に育てている生産者さんの情報を参考にしてみてください。旬の時期、栄養素、選び方、保存法……など、ちょっとした知識があれば、体にいいものを驚くほど手軽においしく食べることができますよ!