「勝手に脂肪燃焼する体」になる食事法とは?「2つの油」の活用術を管理栄養士が徹底解説写真はイメージです Photo:PIXTA

油脂の中で、健康やダイエットにいいとされている「ココナッツオイル」や「MCTオイル」。なぜいいかわからずに、とりあえず取っているという人もいるかもしれません。今回は、これらのオイルの特徴や両者の違い、活用法などをお伝えします。(管理栄養士 岡田明子)

「脂肪燃焼回路」を使うには
ケトン体の産生が必要

 そもそも、ココナッツオイルやMCTオイルは、なぜダイエットにいいオイルとして注目されているのでしょうか。  

 人間のエネルギーを作り出すメカニズムには大きく2つあります。一つは、糖質をブドウ糖に分解してエネルギー源とする「糖燃焼回路」。もう一つが、脂質をケトン体に分解してエネルギー源とする「脂肪燃焼回路」です。

 通常私たちは「糖燃焼回路」をメインに使っていますが、糖質が不足すると「脂肪燃焼回路」にスイッチして、脂肪をケトン体に分解して燃焼するようになります。この流れを利用したのが糖質の摂取を減らす「糖質制限ダイエット」や「ケトジェニックダイエット」です。

 ただし、このダイエット方法は体に負担をかけてしまったり、やり方を間違うと代謝が落ちて痩せにくい体になってしまう可能性も危惧されています。

「脂肪燃焼回路」を使って脂肪を燃焼するには、ケトン体の産生が必要です。ケトン体は体内にある脂肪から作られる以外に、食品として摂取する「脂肪酸」からも作られます。この働きをする脂肪酸を含むのが、ココナッツオイルやMCTオイルなのです。