厄介なのは、そういう人にかぎってインパクトのあるワードに過剰反応することだ。「放射能」「死者数」と見ただけでヒステリーを起こす。あるいは「不倫」「金銭トラブル」と目にすれば色めき立つ。
そうした人たちにつけ込むのがネット記事である。彼らは手っ取り早くPV数を稼ぐために、事実を誇張したセンセーショナルな見出しをつける。それにまんまと乗せられた読者は、記事内容もろくに読まずに騒ぎ立てるわけだ。
その結果、「ホリエモンは松本人志をディスっている!」「ホリエモンは命よりも経済を優先するのか!」と勝手な解釈が拡がっていく。誤解が誤解を拡大させていく。
こちらとしてはいい迷惑だ。でも乗せられるほうも気の毒と言えば気の毒である。言葉に踊らされ続け、永遠に真実にたどり着けない。つねにパニックに陥っているようなものだ。かくして日本では情報弱者が大量生産されているのである。