ちなみに、観光意欲度では茨城県が15年連続で最下位だったが、今回の調査で初めて46位に浮上した。
「2023年10月から12月にかけて、『体験王国いばらき割(全国旅行支援)』と題したデスティネーションキャンペーンを実施した。このキャンペーンにより茨城県の観光イメージが向上し、観光意欲度も高まっている」と田中社長。
この変化を裏付ける例として、茨城県は「旅やグルメに関するテレビ番組」の接触度の伸びで全国2位、「デザインやセンスのいい県」のイメージの伸びでは全国1位に輝いた。特に「ひたち海浜公園」が頻繁に取り上げられ、現在のトレンドに合った「インスタ映え」するスポットとして多くの支持を集めている。
注目浴びる長野県、秋田県、福井県
観光意欲度が急上昇した理由とは
さて、昨年から順位が大きく上昇した注目の都道府県を見てみよう。
まず、昨年13位から8位にランクインした長野県(34.9点)は、「健康増進・医療福祉のまち」という指標で全国1位となり、環境や健康に対するイメージが高まっている。
「コロナ禍が終息し全国的に観光意欲が高まる中で、クーポン割引がなくなったことで、よりよい観光地を求める人が増えている。長野県はもともと環境にやさしいイメージがあり、その人気が上がっているのだろう」と田中社長。
次に、昨年27位から18位に順位を上げたのは秋田県(28.1点)。観光意欲度が5.6点も上昇、「ぜひ行ったみたい」という回答が昨年の15.8%から21.2%に増加した。
田中社長は、「ロシア出身のフィギュアスケート選手であるアリーナ・ザギトワ選手に秋田犬が贈られたことで、メディアでも注目された。それ以降、秋田犬が海外でも人気を博し、『秋田県=秋田犬』というイメージが定着している」と分析する。