長尺の動画は見てもらえません。見る側にとって環境はどんどん楽になり、脳を働かせなくてもいいようになっているのです。
しかし、心を耕して感性を豊かにするには読書が不可欠なのです。宮崎監督ご自身が大変な読書家であることは言うまでもありません。その豊かな感性があれほどの数の名作を生んだ源泉となったのでしょう。
毎日本を読むことは
読書力を鍛える「知の筋トレ」
一般に「若者は本を読まない」などといいますが、では今の高齢者は本を読んできたのでしょうか。というのも、若者の活字離れが指摘されはじめたのは、実は1980年前後と言われています。
ちょうどバブル期に青春を謳歌していた世代もそこに含まれ、その人たちの多くがいま還暦を迎えようとしています。つまり、全世代的に日本人が本を読まなくなっているという指摘もあるわけです。
マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると、半年間に読む本の量を問う質問に対し、もっとも多かった答えが「1冊未満」で、実に47.9%に達し、さらに40代男性に限っていえば49.1%に達したといいます。