特に、「自分はできている」「このやり方でやってきてうまくいっている」など、自分を過大評価している人は、会社の期待に応えられていない現実を目の前にしても、「自分の責任ではない」「自分は被害者だ」「上司が間違っている」と他責的な考え方になります。
この段階で上司が気をつけるのは、無理やり部下を説得しようとしないことです。抵抗しようとしている部下を説得する行為は、『北風と太陽』の北風と同じ。力ずくで部下を抑え込もうとすればするほど、「変わりたくない」という意思が強固になります。
仮に、上司の一方的な説得によって「はい、わかりました」と部下が表面上答えたとしても、行動変容につながらないケースも多くあります。「やっかいな面談を終わらせたい部下が、とりあえず返事した」「腹の底から納得はしていないが、とりあえず上司の言われた通りにすれば失敗しても自分の責任ではないと考えている」可能性もあります。
部下の抵抗はチャンス
傾聴で信頼を勝ち取れ
抵抗フェーズに入ったら、上司は部下の声(意見・不満・怒り・不安)にとことん耳を傾けることです。「耳と心を傾けて聴く」傾聴の姿勢が大変重要です。