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【精神科医が教える】人間関係の問題をなかなか解決できない人が「決定的に見失っていること」Photo: Adobe Stock

人間関係のトラブル

今日は、人間関係の問題を解決するのは結局、人であるという話をしたいと思います。

他人との間でトラブルに遭遇したり、嫌な思いをしたり、悩んだりすることがありますよね。

どんな感情を抱えていても、最終的にその問題を解決するのは人であることが多いです。

他人との関わりで助けられる

トラブルを抱えた当事者同士が和解して問題が解消することもありますし、関係を断ってもう二度と会わないこともあります。

それでも、他人との関わりによって、結果的に癒されたり、助けられたりすることが多いのです。

だからこそ、人間関係の問題は結局、人間が解決するものだということを意識しておくのは大切です。

幅を持った人間関係

そのためには、ある程度いろんな人と関わることが大切になってきます。

もちろん、キャパシティには限りがあるので、無理に多くの人と関係を持つ必要はありませんが、ある程度、多様な人間関係を持っておくのは大切なことです。

親友やたまに会う友人、恋人、親や子ども、兄弟など、様々なかたちの人間関係があります。関わる相手が異なれば、価値観も話の内容も違ってくるので、自分に合った人との付き合いを大切にしつつ、ある程度の幅を持った人間関係を築いておくとよいでしょう。

ときには他人の視点を借りる

他人と関わらず、自分の頭の中だけで解決しようとすると、問題が解消しないことが多いです。

自分一人で悩んでいると、問題が自分とその相手との二者間の世界に閉じ込められてしまい、考えがなかなか広がりません。

ときには他人の視点を借りて、客観的に物事を見る。そして、他人の存在によって、どうしようもないトラブルや困難も乗り越えられたりするのです。

人間関係は相対的なもの

人間不信を治してくれるのも、結局は人間なのです。いろんな人と関わることで、人は希望を見出せるのだと思います。

しかし、すべての他人が自分に合っているではないので、ある人を絶対視して「この人なら大丈夫だ」と思いすぎるのも危険ですし、逆に、「この人はまったく信用できない」と思いすぎるのもよくありません。

人間関係というのは相対的なもので、相手が悪いわけではなくても、自分にとって嫌な存在になることもあれば、素敵な存在になることもあります。だからこそ、相手を絶対視せずに、相対的なものとして関係を捉えることが大切です。

完全な悪人はいない

人間には困った部分もあれば、素敵な部分もあります。その違いから対立が生まれることもありますが、完全な悪人というのはいないものです。

最終的には、よいところも悪いところも含めて、人間というものは素晴らしい存在であり、人間の問題は人間が解決するということを心に留めておきたいものです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。