米アップルのゴーグル型端末「Vision Pro(ビジョンプロ)」は、大手ソフトウエアメーカーにアプリ開発を促すことが大きな課題となっている。同社にとって10年ぶりの大型新製品の進化が遅れる可能性もある。ビジョンプロの発売予定が発表された1月以降、同端末向けに毎月リリースされる新規アプリの本数は減少している。仮想現実(VR)分野の有力ソフト開発者の一部は、ビジョンプロ向けのアプリを今のところは制作しない方針を示している。ユーザーの間では、「キラーアプリ」が不足しているためにビジョンプロはあまり使い道がないとの結論に達し、売りに出す動きもある。それは「鶏が先か、卵が先か」という問題だと指摘するのは、以前アップルでビジョンプロに関わっていたバートランド・ネプブー氏だ。同氏は現在、投資会社トリプティク・キャピタルで関連分野の投資を手掛ける。