WSJに掲載されたニュースからキーとなる単語や文を選び、その意味と背景を解説する「英語でニュース深読み」。今回はup for grabs。日本の皆さんにはあまり馴染みのない表現かもしれないが、米国では日常生活でもよく使われ、ニュース記事――特に選挙関連――にも頻繁に登場する。しかし、文面通り読んでも意味が分かりづらい表現だ。grabは「(何かを)つかむ」という意味の動詞だがここでは名詞で使われており、up for grabsを直訳すると「つかむことにあげられている」となる。実際その意味は「(何かを)手にすることができる」で、かつ誰にでもその可能性があるというニュアンスが強い。あまり品の良い例ではないが、空中にまかれた札束を人々がつかもうとしている光景をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれない。