「せっかく本を読んでも何も残らない。何も変わらない」。そんな時間だけを浪費してしまう「無意味な読書」をしている人も多いはずだ。そんな非生産的な読書から抜け出し、1冊1冊の読書を血肉化するにはどうすればいいか? その方法を教えてくれるのが、韓国発の読書術本『コアリーディング たった1冊読んで人生を変える読書術』だ。せっかく読んだ本が100%意味あるものになる「本の読み方」とは? 今回は、本書の一部を紹介していく。

「読書がうまい人」は、本のどこに線を引いているのか?Photo: Adobe Stock

「自分が抱える問題を解決するヒント」に線を引く

 本を読む際は、重要な部分に傍線やマーカーを引くことが大切だ。

 ここでいう「重要な部分」とは、著者が重視する核心ではない。「あなたの問題解決の糸口」に該当する部分、つまり、あなたにとって重要な箇所だ。

 たとえば、私の抱える問題が「午前中に業務の50パーセント以上を処理し、定時退勤するにはどうすればいいか?」だとしよう。

 そして私が『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(中島聡著、文響社)を読んだとしたら、次の箇所にマーカーを引くだろう。

 具体的な見積もりの仕方は、「最初の2日で仕事の8割を終わらせる」でした。
 これが鉄則です。最初の2日というのは締め切りまでの期間によって適宜変わります。締め切りが10日後の仕事なら2日間、5日後なら1日、3日後なら半日、1日なら3時間というように、大体全体の2割程度の期間です。とにかく猛ダッシュのロケットスタートを切ることが重要です。
(『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』p.158より)

 こうやって、自分の抱える問題を意識し、その問題解決の糸口になる箇所に線を引いていこう。

思いついたアイデアを「余白」に書き込む

 さらにそこから一歩進んで、マーカーを引いた内容をもとに実行可能なアイデアを考え、ページの余白に書こう。

 本を読んでいる最中にふと思い浮かんだ考えはすぐに忘れてしまうので、必ずメモしておく。アイデアが浮かばないときは、重要だと思う箇所の内容を要約し、メモしておくのもいい。

(本記事は、『コアリーディング たった1冊読んで人生を変える読書術』(パク・サンベ著、村山哲也訳)の一部を抜粋・編集したものです)