韓国・現代自動車のインド市場での新規株式公開(IPO)は幸先の良いスタートとはならなかったものの、それでも同市場の新たな方向性を示す可能性がある。現代自のインド子会社であるヒュンダイ・モーター・インディアは22日、インドで過去最大となるIPOを実施した。資金調達額は33億ドル(約5000億円)に上った。ただ、株価は4%下落。インド市場では新規上場株が初日に急伸することが多く、IPO価格の2倍以上になることも珍しくないだけに、ヒュンダイ・インディアの下落は奇異に映るかもしれない。インドで株高のけん引役として注目されることが多い個人投資家の間では、ヒュンダイ・インディアのIPOに対する熱意はそれほど高まっていなかった。個人投資家向けのIPO割り当て分への募集に対し、応募は十分に集まらなかった。これは、IPOの規模の大きさが影響したためとみられる。規模が大きければ、株価が急上昇して短期間で利益を手にするというシナリオを描きにくい。インド市場での過去の事例を見ても、大型IPOは小型IPOに比べて初期の取引が盛り上がりにくい。今回は機関投資家のおかげでヒュンダイ・インディアはインド史上最大のIPOを完了した。
インドIPO市場、外国企業を引き寄せる魅力
現代自の子会社はさえないデビューとなったものの、将来はウォルマートなどが追随する可能性も
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