「コンパニオンは不要」「女性の搾取!」の主張に、元コンパニオンの女性が声を大にして反論したいこと写真はイメージです Photo:gettyimages

イベントや展示会で、企業の商品PRなどを担うイベントコンパニオン。華やかな世界に見えて、その実、厳しい現実がある。過酷な現場をくぐり抜けてきた元コンパニオンが、現役時代にかけられた、イラッとする「ひと言」を明かす。(ライター 若林理央)

顔をしかめた女性社員

 時々話題になるレースクイーンや野球場のビールガール、そしてコンパニオン不要論。「彼女たちの仕事は女性に対する搾取である」といった記事もたまに目にします。

 私はそのたびに「自分で選んで女性性を生かせる仕事をしたらダメなのだろうか」と考え込んでしまいます。

 露出度の高い衣装を着ているからなのか、立って笑っているだけに見えるのか、若い女性の搾取に見えるのか。

 現役コンパニオンだったころ何度もあったのが、展示会の前、衣装のワンピースに着替えて、今日働く企業のブースに行くと、女性社員の方が顔をしかめたことです。

 考えすぎだったのかもしれません。ただ女性社員に衣装を着せるとセクハラになるのに、私たちは衣装を着て接客する。そのことに違和感を抱く人がいるのもたしかです。

 私としても「女性社員ならセクハラになることをする仕事がコンパニオン」と思うと複雑な気持ちです。一方で私は、コンパニオンは、企業のイメージガール兼営業補佐だと思っていました。