自分がメンタル不調になる
タイミングを知ることは難しい

 一緒に働いていた社員が突然メンタル不調になり、組織運営の難しさを経験したと同時に、私自身もメンタル不調になります。

 私は、自分で、自分は鋼のメンタルだと自負していました。幼少期から競泳をし、大学受験で挫折を味わいながらも、新卒からの激務、大学院でのハードワークとなんでも乗り越えられると思っていたのです。その私が、なぜメンタル不調になるのか分からずにいました。

 特別にストレスがかかっているとも思っていなかったので、その時の感情は、辛さよりも驚きに似たものでした。更に私は、その状況を受け入れることができず、抗い、事態を悪化させることになりました。

 メンタル不調は誰にでもなる可能性がある、自分がメンタル不調になるタイミングを知ることは難しい、と我が身を持って体験しました。

 今でこそ、その事実を分析し、理解していますが、当時の私は自分ごととしては全く理解していませんでした。メンタル不調になったことがない方の多くは、おそらく、当時の私と同じ程度の理解レベルなのではないかと思います。

 私がメンタル不調に気付いたのは、夜、寝られなくなったことからでした。夜遅くまで仕事をしてベッドに入るのですが、気が付くと、まだ暗い早朝に目が覚めます。