ドナルド・トランプ氏は最近、「信頼」や「愛」を除けば、「関税」は辞書の中にある最も美しい言葉だと述べた。この信念について、彼には一貫性があるようだ。従って米国のすべての輸入品に10%もしくは20%の普遍的基本関税を課し、さらに中国製品に60%の関税をかけるというトランプ氏の大統領選における公約は、真剣に受け止める価値がある。まず疑問なのは、トランプ氏がこの公約を本当に実行に移すかどうかだ。この公約は彼が過去に実施した関税よりもはるかに大規模になるからだ。米シンクタンク、タックス・ファウンデーションによると、米国の全輸入品の平均関税率は現在約2%で、トランプ氏の案はこれを「大恐慌以来の高水準」に引き上げる可能性がある。大恐慌時の高関税は1930年に施行された悪名高いスムート・ホーリー関税法に基づくものだった。
【社説】トランプ氏の関税公約と経済リスク
前大統領の関税案は成長促進策をどの程度相殺するか
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