和田:私は血糖値は300、血圧は放っておくと、上は220くらいある。だから薬で170まで下げてはいるんですが、その程度の数字であれば、わりと頭が冴えるんですよね。仕事もたくさんできますから、これくらいの水準に調整して普段は過ごしています。私にとってはそっちのほうが健康だと思えるわけです。

薬の種類が多い日本
5種類超の服薬は要注意

中尾:このあいだ、できたばかりの新しい病院に行って診察してもらったのですが、そこの先生には「薬はなるべく飲まないほうがいいですよ」と言われました。

和田:それは良い医者じゃないですか。

中尾:だからもう信じてしまって、「この人、いい医者だわ」と思いました。

 それまで何も疑問に思わずに処方されて飲んでいた薬について、「今まで、これをもらっていたんですが」と尋ねたら、「ああ、これはいらないですよ」なんて言われました。「なるべく飲まないほうがいい」と言われて、この人信用できるなと思いました。

和田:そうですね。まずアメリカの例で言えば、金の切れ目が医療の切れ目だというところもあるので、お金が払えなければ薬も出ないですし。他方でヨーロッパでは本当に高齢者には薬を飲ませないですね。むしろ害のほうが大きいと考えられているようです。これに対して、日本の医者のいちばん悪いところというのは、中尾さんがおっしゃられているように、薬の種類が多いことなんです。