和田:ここがいちばん大事なポイントなのですが、塩分を控えるにしても、お肉を控えるにしても、あるいはお酒や甘いものを控えたりとか、いろんなものを我慢していると、その結果として現在では免疫機能が下がってくることがわかっています。我慢=ストレスが免疫には大敵なんですね。

 そして、免疫力が下がると脳卒中や心筋梗塞よりも、がんで亡くなるリスクが高くなるのです。日々、私たちの身体では新陳代謝が起こり、古い細胞が死んで新しい細胞が生まれているわけですが、その過程で自ら作ってしまった出来損ないの細胞を掃除してくれるのが、免疫細胞の働きのひとつです。

 この出来損ないの細胞ががんのもとになるわけですが、免疫細胞を丈夫にしないと、うまく出来損ないの細胞を駆除することができず、結果、がんになるリスクが高くなるわけです。

 ですから、免疫細胞を丈夫にするために過度の我慢はよくないのに、日本ではずっと食べたいものを我慢しろ、飲みたいものを我慢しろという食事指導が続いているわけですね。もうストレスだらけなのです。

中尾:そうですね。食べたいものを我慢して、サプリメントを増やしたりしている人も多いと思います。