会社やチームのリーダーとして、いま、求められているリーダーシップとはなんでしょうか?
責任をとること? 部下やメンバーの話をよく聞いて、仲を深めることでしょうか?
『リーダーの言語化 「あいまいな思考」を「伝わる言葉」にする方法』の著者である木暮太一氏は、リーダーのすべきことは「言語化」であると言います。
本記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「あいまいな目標を明確にして伝える方法」についてご紹介します。

ダメなリーダーは「お客様第一主義」と言う。優秀なリーダーはなんと言う?Photo: Adobe Stock

ダメなリーダーは「あいまいな目標」を掲げる

 先日の記事(「ダメなリーダーは「従業員満足度を上げる」と言う。優秀なリーダーはなんと言う?」)で、「あいまいな目標」を明確にするためには、『「○○をできる状態」と言い換える』のが効果的だと紹介しました。

 では、お客様第一主義というゴールが掲げられたとして、これはどのように言語化すればよいのでしょうか?

 日本では仕事の中で意味がわからない言葉が出てきても、ほとんど質問・確認されません。

「お客様第一主義」と聞いて、「それは具体的にどういう意味ですか?」と質問する人は稀です。そんなことを聞いたら、「自分で考えろ!」と怒られてしまいそうです。

 そのため、なんとなくの方向がわかれば、それ以上は突っ込んで確認したりしません。その言葉はあいまいなまま残ってしまいます。わからないことがあっても聞かないのが通常です。

 しかし、それでは行動につながらず、結局お客様を笑顔にすることはできなくなります。なので、それをリーダーが明確にし、チームメンバーがその目標・目的に向けて進んでいけるようにしなければいけません。