会社やチームのリーダーとして、いま、求められているリーダーシップとはなんでしょうか?
責任をとること? 部下やメンバーの話をよく聞いて、仲を深めることでしょうか?
『リーダーの言語化 「あいまいな思考」を「伝わる言葉」にする方法』の著者である木暮太一氏は、リーダーのすべきことは「言語化」であると言います。
本記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「メンバーの仕事のムダをなくす方法」についてご紹介します。

「その会議、本当に必要ですか?」“成果の出る仕事だけ”を選べるリーダーの判断軸Photo: Adobe Stock

リーダーは「時間をかけてはいけないこと」を
指示できなければいけない

 リーダーは、メンバーがやらないこと(時間をかけてはいけないこと)を指示できなければいけません

 多くの企業で、長時間労働が問題になっています。メンバーにとっては、やるべきことがたくさんあり、「これから追加でこれもやろう」と言われても拒否反応と絶望しか出てきません。

 メンバーに新しいアクションをしてもらうためには、既存のアクションをやめる必要があります。

 ただここで問題があります。メンバーがすでに実施しているアクションはすべて「必要だからやっていること」なのです

「無駄をなくそう!」と言っても
無駄はなくならない

 朝、出社してメールをチェックするのは、「すぐに対応すべき問題がないか確認するため」でしょう。定例会議をするのは「メンバーにお互いの動きを把握してもらって、トラブルを未然に防ぐため」かもしれません。

 いずれにしても、少なくとも当人の頭の中では「必要だからやっている」のです。そこで、無駄な作業をなくそうと声をかけても意味がありません。「この定例会議は、チームの足並みをそろえるためにやっています。無駄ではありません」と反論されてしまい、議論になりません。

 ここでリーダーの判断と決断が必要です。