こだわりの強い厄介者には強みがある

 こだわりがある人ほど、エネルギーを投入してとことん考えることができる。だから、オリジナルな価値やそれに基づいた商品を生み出せるのだということに期待したい。そして何より、本気で考えた商品でまじめなビジネスにコツコツ取り組む人を、僕はこの世界に1人ずつでも増やしていきたいという思いがあります。

 この本には大ヒット商品を生むヒントやら、要領よく一人勝ちするためのテクニックやら、楽に稼ぐための方程式などは書かれていませんが、「厄介者」だった僕が何にこだわり続けてきたのか、失敗を繰り返しながらどんな工夫を重ね、どんな戦略を立ててきたのか、僕自身の実体験を基に、皆さんに現実的に役に立つ形でお伝えしていきます。

 もちろん、けっして楽な道ではなく、10回チャレンジしたら9回は失敗して恥をかく……ということの繰り返しです。目標を設定していろいろ試して努力し続けることも、戦略を練ることも必要です。

 ただ待っていても口コミは生まれないし、広げることもできません。あきらめず、ねばり強く続ける心の強さも必要です。その厳しさは、これから先もまったく変わらないだろうと僕自身も覚悟しています。

 そのうえでなお重ねて言いたいのは、「通販は本気で取り組む人がチャンスを見出すことのできるビジネスの形」だということです。

 しかも、資金が少なくてもスタートできる環境は20年前より確実に整ってきていると思います。そのチャンスは誰にでも、公平に用意されている、と言えるのです。

『nicoせっけん』は、僕たち夫婦が抱えていた悩みから生まれた商品です。悩みというのは、わが子のアトピー性皮膚炎でした。

 何とかしてやりたいという本気の思いをもつ人間は、まず行動します。自分や大切な誰か、あるいは大切な何かに対する深い思いや切実な悩みは、人に本気のアクションを起こさせる出発点となるのです。

 この本が、あなたの背中を押し、行動に移るきっかけとなることを願っています。

(※本稿は、山口武著『どこにも居場所のなかった僕が見つけた「じぶんごと通販」の起業戦略』から一部を抜粋し、再編集したものです)

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