射精したり、性欲を満足させたりすること以上に、お客様は話し相手を求めているんですよね。性的なことを話すだけでなく、『障害者雇用ってあるけれど、嫌がられているのも事実だよね』というような障害者としての愚痴や不満を話すこともよくあります。何かしら自分の気持ちを出すことを求めていると思います」(同)
このような心と体の触れ合いによる細やかなコミュニケーションにより、利用者は孤独を癒やし、心を開いていく。キャストがお客に対してしていることは、まさに、心と体を使った傾聴だと言えるのではないだろうか。
また、同店で働くアユさん(25歳)も次のように話す。彼女は学生時代からハートライフで働いているのだが、専門学校を卒業した後は介護士として施設に勤務しており、現在は副業でキャストをしている。
「障害のある方の中には、風俗を必要としている潜在層がかなり多くいると思います。もっと気軽に、風俗に行きたいと言えたり、お医者さんや看護師さんやヘルパーさんといった周りの人たちが、障害者専門風俗の存在を教えたりできるようになったほうがいいと感じます。
例えば施設などで、介護士さんの体を触るといった入居者さんからのセクハラが問題になると耳にしますが、その要因の1つに、性の問題をタブー視し、その欲求を抑え込んでしまうことがあるように感じます」