アピールせずに「存在」をさりげなく認知させよう

雑用を受けるうえで気にしなければいけない観点は主に2つあります。

一つ目は、雑用に取り組むタイミング・場所です。雑用は、そのクオリティよりも「誰がやっているのか」を認知させるほうが大事です。したがって、時間や場所をある程度コントロールができるのであれば、意識的に他人の目が多いタイミングで雑用をこなすようにしましょう。それだけであなたに「雑用を多くこなしている頑張り屋」のキャラクターが定着します。

ただし、上司や先輩がいる時に露骨に見せつけるようにするのではなく、あくまで上司・先輩が「あなたが雑用をやっている」とギリギリ意識できるくらいのさり気なさが重要です。具体的なポジション取りとしては、上司の正面はあまりに不自然なのでやめたほうがいいです。「左右どちらかの隣」くらいの場所がいいでしょう。視野に入るか入らないかくらいで、「アピールせずに存在を認知させること」を意識してください。例えば僕がコピー機の用紙の補充を毎朝やっていた頃は、先輩がある程度出社して周りの目が増えてきたタイミングで必ず作業を開始していました。

雑用スキルは無意味だが、キャリアには役に立つ

以上のように雑用を極めていくだけで、周りからの評価を高め、後輩からの信頼を勝ち取ることができます。

ただ、何度も言いますが雑用自体はあなたのスキルを全く向上させません。しかしキャリア形成には少なからず好影響をもたらせます。あなたもその点を意識しながら雑用にうまく取り組むようにすれば、本来無の時間からプラスの加点を生み出せるようになることでしょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部に、加筆・編集を加えた原稿です)