もし僕がそんな地域に移り住んだならきっと目立ちすぎてしまって、普通に生活できないかもしれません。

 もちろんこの事例は極端な例に過ぎませんし、僕自身も自然豊かな場所は大好きなので、地方にはぜひまた訪れたいとは思っています。だからこそ、病気に対する認知度の格差を縮めたいと考えているのです。

診察のために毎月の上京
地方は医師や病院が少なすぎる

 病気に対する地方格差について思うのは、周囲の理解はもちろんですが、もうひとつ大きいのが病院の問題です。

 トゥレット症という病気を診察できる病院は地方にはまだまだ非常に少ないのです。ほぼないと言っても過言ではありません。そのため、月に1回程度、診療を受けるために上京するという当事者の人によく遭遇します。

 その背景にあるのは、トゥレット症という病気が、そもそも何科の病気に属するのかがいまいちわからないことも原因でしょう。脳や神経の病気なのか、精神の病気なのか。これに対して明確な答えはいまだになく、とにかくトゥレット症を診察できるという先生の元に行くしかありません。