武蔵野大と京都橘大は
共学化を機に総合大学へ
武蔵野大学は03年に武蔵野女子大学から大学名を変更し、04年に共学化。京都橘大学は05年に京都橘女子大学を共学化し名称変更した。両大学が他の女子大よりも元気なのは、共学化を機に学部数を増やして総合大学へと姿を変えようとしたことも大きい。女子大離れの背景には、受験生の共学化志向だけでなく、総合大学志向が進んでいることがあるからだ。
かつて女子大の大半は1学部で、今も3学部以内にとどめているところが多い。そんな中で比較的元気な下剋上組、昭和女子大学や武庫川女子大学もまた、大学改革で学部数を増やしてきた。
女子大のままであることを選択するならば、学部の新設や再編で学生を獲得する勝負を仕掛けるか、さもなくば入学者の学力レベルを妥協し推薦入試枠で定員を埋めてほそぼそと延命を図るか。共学を含めて私立大の半数以上が定員割れを起こしており、中途半端な延命措置では長くは持たないだろう。
18歳人口が減少しているにもかかわらず大学総数は増加し、定員割れの大学であふれ返っている現状は、大学閉校ラッシュ前夜。共学以上の苦境に立つ女子大から募集停止ラッシュが起こること必至である。