臼井真粧美
福岡の西南学院と名古屋の南山学園は、どちらもエリアトップのエスカレーター校だ。少子化の加速で学校淘汰が進む時代に入り経営力が一層問われる中、この2学校法人を経営面から比較すると「稼ぐ力」に大きな差がある。地元私立トップ大学を擁する双方で、なぜ差が生じるのか。西南学院と南山学園について、入試偏差値など表に広く出回る情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。

「女子大離れ」の逆風を受ける白百合女子大学をはじめ、学校法人白百合学園が運営する幼稚園、小学校、中学校、高校、大学の全てが「定員割れ」(収容定員ベース)に陥っている。傘下の小学校の一つが募集停止したのに続き、中学・高校で初めて男子を募集して共学化するところも出てきた。白百合学園の幼稚園6園、小学校3校、中学校4校、高校5校、大学2校全ての定員充足率を算出し、名門エスカレーター校の実情を伝える。

#10
名古屋柳城女子大学と京都ノートルダム女子大学が、2026年度以降の入学者募集をやめることを発表した。ルーテル学院大学と高岡法科大学は25年以降、恵泉女学園大学と神戸海星女子学院大学は24年度以降の募集をそれぞれ停止した。世の中には突然の決定に映るが、財務資料などに予兆は表れていた。最新決算や大学の収容定員充足率から、予兆の姿をお見せする。また、閉学を先延ばしすることの“怖さ”をデータでお伝えする。

#9
武庫川女子大学を運営する武庫川学院は6月、大学を共学化する方針を発表した。これに対して在校生や卒業生などから反発の声が上がり、見直しを求めるオンライン署名には現時点で5万人を超える署名が集まっている。武庫川女子大学のほかに女子栄養大学、岡崎女子大学、京都光華女子大学、清泉女学院大学、東京家政学院大学、名古屋女子大学、神戸松蔭女子学院大学、園田学園女子大学などが共学化を予定、あるいは今年度に共学化した。各校とも少なからぬ反対の声、惜しむ声が寄せられる。それでも断行するのには、運営する学校法人の懐事情が影響している。共学化を決断した学校法人の最新決算から、懐事情をつまびらかにする。

#8
女子大学の共学化や募集停止が相次いでいる。では、東の津田塾大学、東京女子大学、日本女子大学、西の京都女子大学、同志社女子大学、神戸女学院大学という東西の「女子大御三家」は今後どうするのか。最新決算から“未来予想図”を描いた。

#7
東京女子医科大学と聖マリアンナ医科大学は、企業で言う経常利益に相当する「経常収支差額」が3年連続赤字になった。医学部がある大学を運営する私立26学校法人の最新決算は「増収赤字」「増収減益」だらけだ。26学校法人の最新決算を分析し、「稼ぐ力」ワーストランキングも作成。定員は埋まっても、経営は厳しくなる構造に迫った。

#6
慶應義塾が運営する大学の医学部と大学付属病院は、慶應ブランドを輝かせる存在だ。しかし医学部と大学病院が経営にとって重い足かせになろうとしている。学校法人の最新決算から、この問題に斬り込む。

#5
「早慶」(早稲田大学、慶應義塾大学)や「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)に比べて学生数が少ないため目立ちにくいものの、成蹊大学は有名企業への就職実績が高い。では、三菱系への就職に強いのはなぜなのか。江川雅子学園長が三菱グループとの“古今の関係”をつまびらかにする。

#4
裕福な家庭の子女が通うエスカレーター校のイメージが強い成蹊学園。親子そろって成蹊出身といった強い支持を持つ一方で、小学校から大学まで一貫で教育を受けることへの縛りが実は緩い。「内推併願制度」の下、大学への内部推薦の権利を持ったまま、外部受験ができるのだ。なぜ、優秀な生徒が外に出やすい仕組みを導入したのか。江川雅子学園長が“深い理由”を明かす。

特集『エスカレーター校 クライシス』の続編として、連載『教育・受験 最前線』で女子大学を擁する15学校法人について、入試偏差値など表に広く出回る情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。今回取り上げるのは黒字を出した武庫川学院、昭和女子大学、日本女子大学、共立女子学園、椙山女学園、京都女子学園の6学校法人。黒字を出す学校法人の共通点とは?

#10
名門エスカレーター校であっても、稼ぎを出せなければ、質の良い一貫教育を続けられなくなる。エスカレーター校を運営する233学校法人のうち、企業でいう売上高経常利益率に相当する「経常収支差額比率」がプラス、つまり黒字になっているのは126学校法人に限られる(2023年度実績)。稼げるエスカレーター校ランキングを作成するとともに、黒字を出す学校法人の共通点を明らかにした。

#9
一貫教育を施すエスカレーター校の半数近くが、実は赤字に陥っている。エスカレーター校を運営する233学校法人のうち107学校法人は、企業でいう売上高経常利益率に相当する「経常収支差額比率」がマイナスなのだ(2023年度実績)。稼げないエスカレーター校ランキングを作成するとともに、赤字に陥る学校法人に共通する最大の課題をデータで明らかにした。

#8
少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の経営偏差値を初算出。このうち中国・四国エリアにある15学校法人の経営偏差値ランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。

#7
少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の経営偏差値を初算出。このうち北海道・東北エリアにある10学校法人の経営偏差値ランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。

#6
少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の経営偏差値を初算出。九州エリアにある23学校法人の経営偏差値ランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。

#5
少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の経営偏差値を初算出。このうち中部エリアにある25学校法人の経営偏差値ランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。

#4
男女共学化の道を選んだ光華女子学園、親和学園、園田学園、松蔭女子学院の経営実態とは?彼らは“第2の京都橘”になれるのか。少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の「経営偏差値」を初算出。このうち近畿エリアにある60学校法人の経営偏差値ランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。

#3
少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の「経営偏差値」を初算出。このうち関東エリアにある100学校法人の経営偏差値ランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。洗足学園と女子美術大学は、首都圏の難関私立大学「MARCH」に劣らぬ力強さを放っている。

#2
京都の名門女子大学である京都ノートルダム女子大学が学生募集停止を決断した。少子化の加速で学校淘汰が進む時代、受験校選びでは名門校の看板や「入試偏差値」だけでなく、経営状況にも目を光らせる必要がある。そこでエスカレーター校を運営する全国233学校法人の「経営偏差値」を初算出した。ここでは、経営偏差値50未満となった108学校法人のワーストランキング、および各学校法人のポジションが一目で分かる経営偏差値一覧表を大公開する。

福岡の西南学院と名古屋の南山学園は、どちらもエリアトップのエスカレーター校だ。少子化の加速で学校淘汰が進む時代に入り経営力が一層問われる中、この2学校法人を経営面から比較すると「稼ぐ力」に大きな差がある。地元私立トップ大学を擁する双方で、なぜ差が生じるのか。西南学院と南山学園について、入試偏差値など表に広く出回る情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。
