臼井真粧美
#24
私立大学の歯学部に比べると、国公立大学の歯学部は総じて入試難易度が高い。入学して6年間のうちに歯科医師国家試験に合格する「国試ストレート合格率」も私立歯学部より高い。ただし、国公立歯学部の国試ストレート合格率を大学別に見ると、入試難易度の並びと一致していない。全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けしてきた。第6回は全国国公立12歯学部について「国試ストレート合格率」ランキングを作成した。このランキング、実は旧帝国大学がトップスリーに入っていない。

#23
「学生が集まらずに、学費も集まらない→学生と教育の質が下がる→学生も学費もさらに集まらなくなる」という負のスパイラルにより、歯学部あるいは大学そのものの廃止はあるのか。全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第5回は全国私立17歯学部を対象に、「淘汰危険度」ランキングを作成した。

#22
定員割れが続く歯学部を運営する学校法人は、経営も厳しいところが多い。歯学部のある私立大学を運営する15学校法人のうち、7学校法人は直近5年間が全て赤字(経常収支差額)だ。経営の悪化は教育の質にも影響する。全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第4回は歯学部のある私立大学を運営する15学校法人を対象に、「稼げない大学」ランキングを作成した。

#21
私立大学の歯学部全体で、6年生の約4割は在学中に一度は留年や休学を経験している。この6年次の留年・休学率は、大学によっては6割近くに達する。全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第3回は全国私立17歯学部について、過去5年間のデータを基に「留年・休学率」ランキングを作成した。

成蹊大学と成城大学は首都圏の中堅私立大学群「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)よりも格上なのに、全国的な知名度では負ける。大規模総合大学よりも小さい成蹊大や成城大を擁するエスカレーター校の実力はどんなものなのか。成蹊大、成城大、玉川大学、和光大学を擁する学校法人について、偏差値など表の情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。「小さいエスカレーター校」の生きる道とは?

#20
私立大学の歯学部に入学して6年間のうちに歯科医師国家試験合格までたどり着く学生は半分にも満たない。この「国試ストレート合格率」が7割を超える大学がある一方で、3割を切る大学もある。私立17歯学部の中でかなり幅があるのだ。全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第2回は全国私立17歯学部について、過去5年間のデータに基づいた「国試ストレート合格率」ランキングを作成した。

#19
「歯科医師過剰」の時代が続いて、歯学部は長らく人気が低迷してきた。しかし医療の現場で今、将来の「歯科医師不足」が懸念されるようになっている。歯科医師の需給がタイトになるということは、歯学部が“狙い目”の進学先になり得る。とはいえ、長年の不人気で歯科医師を養成する実力、学校を経営する力がそがれた大学もある。全国歯学部の実力と経営にランキングで切り込む「歯学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第1回は全国私立17歯学部について、入学定員をどれだけ満たしているかを示す「入学定員充足率」のワーストランキングを作成した。

#18
女子栄養大学は2026年度から共学化し、男子生徒に門戸を開く。多くの女子大学が大幅定員割れを続ける中、学生が集まる女子大の一つであり、管理栄養士の国家試験合格者数で全国1位の座に君臨し続ける実績もある。それでも香川明夫学長(香川栄養学園理事長)は、今まで通り管理栄養士を養成するだけでは社会のニーズに応えきれなくなるという、看板を下げるような発言をしてみせた。栄養学に特化した大学が生き残る条件は何なのか。香川学長インタビューの後編をお届けする。

#17
全国最大規模の女子大学である武庫川女子大学が7月末、2027年度からの共学化を正式決定した。同じ7月には仙台白百合女子大学が27年度から共学化、8月に入ると鎌倉女子大学が29年度から共学化するとそれぞれ発表した。「女子大離れ」への危機感から共学化する女子大が続出しているが、果たして男子学生は入ってくるのか。26年度からの共学化を昨年に発表した女子栄養大学の香川明夫学長(香川栄養学園理事長)にこの疑問をぶつけた。

#16
定員割れが進む私立大学の薬学部に比べると、国公立大学の薬学部は狭き門。入り口の差は、入学して6年間のうちに薬剤師国家試験に合格する「国試ストレート合格率」に表れる。全国薬学部の実力と経営にランキングで切り込む「薬学部ランキング」の第6回は全国国公立17薬学部について「国試ストレート合格率」ランキングを作成した。

#15
私立大学の薬学部は新設ラッシュから一転、リストララッシュの時代に突入した。学生が集まらない薬学部は入学金や授業料も集まらず、教育の質を担保できなくなり、教育の質が低いと質の高い学生も資金もさらに集まらなくなるという、負のスパイラルに陥る。全国薬学部の実力と経営にランキングで切り込む「薬学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第5回は全国私立57薬学部を対象に、「淘汰危険度」ランキングを作成した。

#14
薬学部が苦境に陥り、学校法人の経営を一層厳しいものにしている。薬学部のある私立大学を運営する56学校法人のうち、12学校法人は直近5年間が全て赤字(経常収支差額)だ。全国薬学部の実力と経営にランキングで切り込む「薬学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第4回は薬学部のある私立大学を運営する56学校法人を対象に、「稼げない大学」ランキングを作成した。

法政大学は首都圏難関私立大学群「MARCH」(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大)の序列最下位。「そのうちMARCHより下の大学群と勝負するのではないか」との厳しい声もある。しかし、実は明治大に並べる力を持っている。MARCH、上智大学、学習院大学といった首都圏難関私立大を擁する学校法人について、偏差値など表の情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。

早稲田大学の学部生数が減少している。一般入試では数学の試験や大学入学共通テストを必須化して志願者数が減り、内部進学の推薦基準もハードルが上がった。志願者数の減少は入学検定料収入に、学部生数の減少は入学金や授業料などの収入に響く。自ら首を絞めてはいないか――。学校法人早稲田大学の「裏」成績表を作成し、偏差値や志願者数など表の情報からは見えない内情に迫った。

系列校に進学するルートを持つエスカレーター校の中には、大学が定員割れになって足を引っ張っているケースがある。エスカレーター校の大学について定員充足率ワーストランキングを作成した。

#13
私立大学薬学部の定員割れが深刻だ。2024年度入学者で見ると、私立60薬学部(6年制)のうち31学部が定員割れ。このうち10学部は「入学定員充足率」(入学者数÷入学定員)が50%を切っている。つまり、定員の半分も埋まっていない。全国薬学部の実力と経営にランキングで切り込む「薬学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。第3回は全国私立60薬学部について入学定員充足率ワーストランキングを作成した。

#12
6年制薬学部に入った学生の約1割は卒業を待たずに退学してしまう。この退学率、大学によっては3割、4割にも達する。全国薬学部の実力と経営にランキングで切り込む「薬学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。今回は全国私立57薬学部について「退学率」ランキングを作成した。

#11
6年制薬学部に入学して6年間のうちに薬剤師国家試験合格までたどりつく学生は、実は6割に過ぎない。全国薬学部の実力と経営にランキングで切り込む「薬学部ランキング」を複数回にわたってお届けする。初回は全国私立57薬学部について「国試ストレート合格率」ランキングを作成した。

特集『エスカレーター校 クライシス』の続編として、連載『教育・受験 最前線』で女子大学を擁する15学校法人について、入試偏差値など表に広く出回る情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。今回取り上げるのは黒字を出した武庫川学院、昭和女子大学、日本女子大学、共立女子学園、椙山女学園、京都女子学園の6学校法人。黒字を出す学校法人の共通点とは?

福岡の西南学院と名古屋の南山学園は、どちらもエリアトップのエスカレーター校だ。少子化の加速で学校淘汰が進む時代に入り経営力が一層問われる中、この2学校法人を経営面から比較すると「稼ぐ力」に大きな差がある。地元私立トップ大学を擁する双方で、なぜ差が生じるのか。西南学院と南山学園について、入試偏差値など表に広く出回る情報からは分からない「裏・成績表」を大公開する。
