サルの目撃情報が続いている。サルは山中にだけ現れるのではない。街中にもたびたび現れている。
もし、突然サルに出合ってしまったら、どのように身を守ればいいのだろう?
そんな疑問にこたえる本、池上彰総監修『いのちをまもる図鑑』(ダイヤモンド社)が発刊された。危険生物から身を守る方法から、災害時の対応、ケガの応急手当てまで。命を守る方法が網羅的に紹介されている。
今回の記事では『いのちをまもる図鑑』の中から「サルに出合ったときの対処法」を紹介する。
(構成/ダイヤモンド社・金井弓子)
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サルに威嚇されたら歯を隠して目をそらす
近年、サルのすむ山が森林伐採などで少なくなり、食べ物を探しに街に出てくることがあります。そのため、街中や住宅街で人がサルに襲われるというニュースも増えました。
サルは目を見られたり、歯を見せられたりすると、ケンカを売られたと思って攻撃してきます。サルに出会ったらサッと目をそらし、歯を隠して後ずさりでにげましょう。
万が一、それでもサルが襲ってきら、サルの近くに道端の石を投げてびっくりさせ、そのスキににげます。
【NG①】ギャー! と悲鳴を上げる
サルは自分より弱い相手をなめて襲いかかってきます。声を出さず、堂々としているほうが襲われにくいです。
【NG②】食べ物をあげる
どんな理由があっても野生動物へのエサやりは絶対にダメ! 味をしめたサルは食べ物を求めて人を襲うようになり、殺処分されてしまいます。
※本稿は、『いのちをまもる図鑑』(監修:池上彰、今泉忠明、国崎信江、西竜一 文:滝乃みわこ イラスト:五月女ケイ子、室木おすし マンガ:横山了一)に関連した書き下ろし記事です。
今泉忠明(いまいずみ・ただあき)
東京水産大学(現東京海洋大学)卒業。国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ。文部省(現文部科学省)の国際生物学事業計画(IBP)調査、環境庁(現環境省)のイリオモテヤマネコの生態調査等に参加する。上野動物園の動物解説員を経て、現在は東京動物園協会評議員。『ざんねんないきもの事典』シリーズ(高橋書店)や『わけあって絶滅しました。』シリーズ(ダイヤモンド社)の監修もつとめる。