同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「見えない気づかいの法則」である。
【貧す人】梱包に商品を満たす
【稼ぐ人】梱包は社会を満たす
「フルフィルメント」とは、商品を出荷する際の梱包作業を表すが、「心を満たす」という意味もある。
【稼ぐ人】がこだわる3つのこと
すなわち梱包作業は、顧客満足に直結する非常に重要な仕事なのだ。
商品を送るとき、
【貧す人】は、商品パッケージだけにこだわる。
【稼ぐ人】は、商品パッケージだけでなく、商品パッケージ自体を包み込むダンボール箱にもこだわる。そのこだわり方は、3つある。
1つ目は、ダンボール箱にも自社のブランドイメージがしっかり表現されていること。
同じ品質なら、顧客は最安値の会社から買うだろう(どの会社から買ったかは覚えていないことが多い)。
そこで、あなたの会社が顧客の記憶に残るよう、広告、ウェブ、商品パッケージ、梱包箱すべてを、一貫したブランドイメージにする。
広告とウェブページを統一デザインにするだけで、成約率がグンと上がる。
ブランドイメージを統一すると、リピート率も引き上げられる。
2つ目は、箱の中身である。
商品・納品書だけではなく、顧客へのお礼のメッセージが有効だ。
ある会社は『梱包通信』というニュースレターを箱の中に入れた。
これは梱包作業を行う社員が倉庫で楽しく働く様子が描かれた手づくり新聞。はじめは季節の挨拶程度だったが、徐々に子育ての苦労話やペットの写真などを掲載した。
さらには在庫状況を計算しながら、お勧め商品の紹介や、キャンペーン案内をした。すると目に見えて、再受注が増え始めた。
結局「フルフィルメント」とは?
3つ目は、梱包を送り届ける配送業者への気づかいだ。
「大切なお客様への商品が入っています」
「いつも丁寧な配送ありがとうございます」
というシールが貼られた箱を見たことがあるだろう。
倉庫で梱包した人から商品を手渡す配達員への感謝とねぎらいの言葉が伝わってくる。
このように、顧客からお金を受け取る瞬間だけでなく、顧客が商品を手にするまでのプロセス全体に気を配ってみよう。
どんな見えない気づかいをすれば、関係者すべてが応援・協力してくれるようになるか?
フルフィルメントとは、結局、社会全体を満たす作業でもあるのだ。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)