「ベース投げTシャツ」
「ベース投げコンテスト」

 せっかく観戦に来てくれているお客様を待たせる「遅延行為」があっても退場処分にしなかったら、今度は審判員の責任(セントラル野球連盟から「注意処分」「厳重注意」「罰金」など)になってしまうのです。後日、私は「あなたがルールの5分を守ってください」と口頭で「注意」を受けました。

 さて、球団の通訳の伝え方も、審判員の心象に色濃く影響します。

 審判員サイドも研修留学を通して、英語をある程度、理解できる人が増えてきました。

(外国人監督、外国人選手はそんなに厳しい言葉を使ってないよ。そんなふうに訳したら、そちらの不利になるだけなのに……)

 正直、そう感じることもたびたびあります。

 ブラウン監督はどこかのマスコミのインタビューにこう話していました。

「審判員に抗議する選手を守るため、私が代わりに抗議して退場になればいい」

 広島監督4年間(2006年5位、2007年5位、2008年4位、2009年5位)で8度退場、その試合の戦績は7勝1敗。微妙な判定に端を発する抗議ですが、もちろんチームの士気を鼓舞する意図も含まれていたのでしょう。

 広島球団もさるもので「ベース投げTシャツ」をグッズとして販売したり、「ベース投げコンテスト」を開催していたそうです。