投資家はドナルド・トランプ次期政権の混乱を招きかねない政策に身構えつつ、どの新興国に投資するかの見極めを急いでいる。トランプ氏の政策には関税の引き上げや減税が含まれると予想されており、ドル高とインフレの長期化を招く可能性がある。アナリストによると、このため中国やメキシコなどの輸出大国は投資家に危うく映る一方で、インドやブラジルなどが潜在的勝者として浮上している。トランプ氏の政策が世界に与える影響について投資家がより明確な見通しを得るには、「多くのことが一定の順序で起きる必要があるだろう」。「グローバルX ETF」の新興国市場戦略責任者マルコム・ドーソン氏はそう話す。関税の引き上げなどの予想される政策が、最大の新興国である中国が景気回復に苦戦している時期に実施されることになると同氏は指摘した。