同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。

まわりをキョロキョロしていた人が自ら行動できる人に変わるたった1つの考え方Photo: Adobe Stock

【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い

 今回紹介するのは、「勝手に許可の法則」である。

【貧す人】なぜ会社は、許可しないのか?
【稼ぐ人】なぜ自分は、許可しないのか?

 顧客の声に深く耳を傾けていたら、新しいアイデアを思いついた。
「実現したらすごいのに、なんで誰もやらないんだろう」と、あなたは疑問に思うかもしれない。

 だが、そのアイデア実現にワクワクしている人は「あなた」なのだから、躊躇せず手を挙げ、実現を推進する側に回ろう。

できるだけ早く、小さなカタチにしてみよう

 大事なことは、できるだけ早く、小さなカタチにしてみることだ。

 大里綜合管理株式会社(千葉県大網白里市)というすごい不動産会社がある。

 ここでは300を超える地域貢献プロジェクトを実行している。

 例えば、渋滞しがちな道路の交通整理、街灯のまわりの植栽、クリスマス時期の駅前イルミネーション設置など。

 社員一人ひとりが、地域のためにできることを気づいたら、それを即、実行している。
 2015年11月に、『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)でも特集された。

 同社に聞いたところ、実行していく上で重要なポイントは、許可を求めずに、小さく始めることだという。

 例えば、「街灯のまわりに花を植えていいですか」と行政に許可を取ろうとすると、すぐに許可は下りない。

 しかし地域住民のためになると考えたら、許可を求めずに実行する(もちろん、法的に問題ない範囲内で)。

 すると、「誰が、こんなところに花を植えたんだ」と、取り除かれることもある。普通なら諦めてしまうが、この会社は「また植えればいいじゃない」と再び植えにいく。

 そして再度、花が取り除かれると、今度は地域住民から「せっかくきれいだったのに……」と、逆に文句が出るようになってくる。

 結果として、花を植えることは既成事実として、まわりに応援されるようになったというのだ。これは地域貢献プロジェクトに限らない。会社でも同じだ。

【稼ぐ人】の行動習慣

「ラフのチラシを書いてみたのですが……」「カンタンな紹介映像をつくってみたのですが……」「カンタンな試作品を組み立てたのですが……」と、アイデアをカタチにしてみる。

 それをまわりに見せながら、フィードバックを得て改善していく。

【貧す人】は、まわりに許可を求めるが、
【稼ぐ人】は、許可を得なくても自分でできる範囲で、小さなカタチにしてみせるのだ。

 何も動かないことで失われるのは、経験だけではなく、あなたの純粋さだ。

(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)