同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。

「効率よく成果を出す人」がたった一人で頑張らない深すぎる理由Photo: Adobe Stock

【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い

 今回紹介するのは、「効率よく成果を出す二人組の法則」である。

【貧す人】成果を上げるために、一人で頑張ろう
【稼ぐ人】成果を上げるために、二人で取り組もう

 創造的な仕事は、一人でやるよりも、二人でやったほうが飛躍的に早く、質のいい仕事ができる。

 これは、私があるアメリカの雑誌を読んでいたときに気づいたこと。

 そこには、システム開発会社でパソコンを二人に一台しか与えないようにし、二人組で仕事をするようにした話があった。

 一人は座ってプログラミングをする。
 もう一人は、後ろに立って画面を見ながら背中越しにバグを指摘し、アドバイスをしたり、なぜそうなったのかを質問したりする。そうやって話をしながら進めていくのだ。

 そして、1時間ほど集中して作業をしたら休憩を取る。
 休憩が終わったら、今度は交代して、立っていた人が座り、座っていた人が立つようにした。

その日から残業が消えたワケ

 その結果、その日から残業が消えたというのだ。

 そこで詳しく調べたところ、一冊の本を見つけた。
 それが、『Powers of Two──How Relationships Drive Creativity』( Joshua Wolf Shenk著、Mariner Books)だ。
 そこに書かれていたのが、次の言葉だ。

「これ以上、分けることができない人間の最小ユニットは、1人ではなく、2人だ。1人だと思うのは、フィクションでしかない」(Tony Kushner:ピューリッツァー賞受賞・作家)

 すべてのクリエイティブな仕事には、必ず二人の人が関わっていた。
 例えば、ジョン・レノンとポール・マッカートニーのように。

 AIが対応できる仕事が増えてきたことで、人はよりクリエイティブな仕事が求められるようになったが、一人でやっていると、行き詰まることも多い。

 そんなときに二人組が問題を解消してくれるのだ。

 このエピソードを講演会で話したところ、一人の女性がやってきて、こう教えてくれた。

「神田さん、“二人組の法則”は福井大学から始まったんです」と。
 福井大学の看護師がペアワークを取り入れた。

 看護師の仕事はストレスが多く離職率も高いという悩みがあるが、ペアワークを導入したところ、ストレスが減り、残業が減り、欠勤が減ったという。

【貧す人】は、一人で頑張り続けるが、【稼ぐ人】は、決して一人で頑張らないのだ。

(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)