24時間株取引の世界へようこそILLUSTRATION: RACHEL MENDELSON/WSJ, ISTOCK

 株式の24時間取引が現実のものとなりつつある。個人投資家はそれを待ちかねていた。

 長年、投資家は平日の午前9時30分~午後4時(米東部時間)という伝統的なウォール街の取引時間と、午前4時~午前9時30分と午後4時~午後8時の「時間外取引」に限定されていた。

 証券会社は現在、米国株への世界的な投資意欲の高まりに応えるため、取引時間を延長している。

 ロビンフッド・マーケッツとインタラクティブ・ブローカーズが昨年、個別株の夜間取引を開始して以来、他のプラットフォームもサービスの拡大を急いでいる。ニューヨーク証券取引所は最近、取引時間を1日22時間に延長する計画を発表した。チャールズ・シュワブは時間外取引に個別株と数百の上場投資信託(ETF)を追加する計画だ。中国ウィブル証券は24時間取引プラットフォームを米国のユーザーにも拡大。ファーストトレードは来年、夜間取引を開始する。

 投資家は今年、株式に対して旺盛な投資意欲を見せている。S&P500種指数は人工知能(AI)ブームと利下げ期待を背景に25%上昇した。また、ドナルド・トランプ氏が次期米大統領に選出されて以降、投資家は米国株の値動きに連動するファンドに資金を投入している。ドイツ銀行によると、株式投資家のポジション(持ち高)に関する同行の指標は大統領選後、2010年までさかのぼる週間データで最大の伸びを記録した。