お気に入りのブランド品がクローゼットや棚で眠ったままになってはいないだろうか?
「高価だったから」「もったいなくて使えない」としまい込んでいるうちに、価値が下がり、使う機会も失われていくケースは少なくない。
片づけのプロが伝えたいのは、ブランド品を「使わないまま持ち続けることのもったいなさ」だ。大掃除をきっかけに、ブランド品を手放そうと思ったら、ぜひ知っておいてほしいことがある。
そこで登録者数16万人の人気YouTube「イーブイ片付けチャンネル」の運営者であり、書籍『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』の著者・二見文直氏に、ブランド品を賢く手放すタイミングと方法、そしてその選択が生む意外なメリットについて伺った。(構成/ダイヤモンド社・和田史子)
ブランド品は1日も早く売りに出す
僕はファッションが好きなので、今の仕事をする前にインポートブランドのアパレルショップで働いていた時期があります。21歳で店長になったときは、洋服を販売するのが楽しくて仕方ありませんでした。
今でも洋服や靴は好きでよく買うのですが、高級品ほど「使うのがもったいない」と思ってしまうのは、きっと僕だけではないと思います。
人気ブランドの服やバッグを大切にしまったまま使わずに、結局、フリマアプリなどに売りに出している方がたくさんいらっしゃいます。このほうが、本当はもったいないですよね。
そのように持っていても使う機会がないブランド品は、できるだけ早く、そのシーズン中にリサイクルショップで買い取ってもらうことをおすすめします。
ブランド品は、早ければ早いほど、高く売れます。
手放すことで、ものとの向き合い方が変わる
リサイクルショップはシーズンものを何カ月も前から集めていますから、
・冬物だったら秋頃
・夏物だったら春頃
が売りどきです。
仮に20万円で買った品物が、そのシーズンに頼んだ後すぐに売って18万円くらいで売れたとしたら十分ですよね。人気高級ブランドの最新作をワンシーズン2万円でレンタル、しかもクリーニングやメンテナンス、保管料もなしだと思えば、トクした気分になりそうです。
逆に、20万円で買ったバッグが、10年後にリサイクルショップで1000円でしか買い取ってもらえなかったとしたら……。それはそれで値がついてうれしいですが、かつての人気の品は、リユース品として多く流通しますので、時間がたつほど、価値はどんどん下がってしまいます。
このように、ブランド品は高く売れればラッキーですし、安く売ってしまっても、衝動買いを減らすいいきっかけになります。
ブランド品に関してはネットの個人売買でトラブルなどもあるようですので、古物商許可の免許を持っているリサイクルショップで買い取ってもらうほうが安心かもしれません。
「高かったブランド品が想像以上に安い買取価格でショックでした。それ以来、ブランド品は一生使うもの以外は買わないと決意しました」
「もったいなくて使えなかったブランドバッグ、結局手放しました。次は本当に使うときにレンタルしようと思います」
「ブランド品を処分したことで、ものとの向き合い方が変わった」という声をよく耳にします。最近はレンタルも充実していますので、うまく利用したいですね。
株式会社ウインドクリエイティブ代表取締役。YouTubeチャンネル「イーブイ片付けチャンネル」運営者。一般社団法人遺品整理士認定協会認定遺品整理士。生前整理技能Pro1級。月平均130軒以上のお宅を訪問し、これまで1万件以上の片づけを経験。年間約5000件以上の相談を受け、のべ4万件を超える全国からの「片づけられない」悩みと向き合ってきた。2016年にスタートしたYouTube「イーブイ片付けチャンネル」は、登録者数16万人、総再生数7500万回を突破(2024年12月現在)。『1万軒以上片づけたプロが伝えたい 捨てるコツ』(ダイヤモンド社)は初の著書。