「自分の仕事に足りないことを全部言語化してくれる本」「会社員人生が180度、変わった!」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』シリーズ三部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。
今回は、全ビジネスパーソンに必須の「意思決定」のあり方を指南する、シリーズ最新刊『パーフェクトな意思決定 「決める瞬間」の思考法』の中から、特別に本書のエッセンスを解説する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
「会議」の本当の必要性
意思決定をするのに「会議」は有効なのでしょうか。
もしかすると、何時間にも及ぶ会議を毎週のようにおこなっているかもしれません。そこには、きっと「ムダ」があるはずです。
最初に思い当たるムダは、「全員の納得」です。
反対意見を出した人に配慮して、納得を得ようとしていないでしょうか。
大事なのは、「意思決定する人がいったん結論を出す」ということを全員が知っておくことです。
そして、それを責めない。
「限られた情報」と「限られた時間」。
その中で、意思決定者が意思決定をするのです。
ダラダラ話し合えばいいわけではないし、必要以上に配慮しすぎないことです。
そのためには、会議を開始する前に、「意思決定者」を決めておく必要があります。
「誰が決めるのかを最初に決める」ということです。
裁判には裁判官がいますし、野球には審判がいます。
それと同じ状況にしましょう。
会議は会議、雑談は雑談
そもそも「誰が決めるのか」をハッキリしていない会議は、やってはいけないのです。
どんな議論になっても、最後は1人の責任者が決めないといけません。
そして原則は、全員の理解や納得を得る説明をしないことです。
とはいえ、人間的に感情が出るでしょう。
多少のフォローをすることがあってもいいと思います。
とにかく、会議がガス抜きにならないように。
もし雑談が目的なのであれば、それはそれとしていい。
ただ、それは「会議ではない」のです。二流サラリーマンはそれを混同しています。
もし、議論の末、判断する材料が足りなかったり、決めきれないのであれば、「情報を集める」と「期限を設定する」ということをやりましょう。
どういう情報が必要なのかを伝えたり、期限を決めるようにしたりします。
そうすることで、会議の参加者は、次の行動に移ることができます。
そこまですれば、会議は生産的なものになるでしょう。
「これ、前にも話したよね」と思うような会議は最悪です。
リーダーは、そういうことがないようにしましょう。会議スタート時の雑談くらいはあってもいいですが、それが目的にならないことです。
「なんでも話を聞いてくれる」
「話したがりの人だけが話している」
という状況を作らないこと。
一流は、「誰が決めるかを全員が認識しておく」という状況を徹底するのです。
(本稿は、『パーフェクトな意思決定』の著者・安藤広大氏が特別に書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計150万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。