月1、2回の『例外の日』対策を
すれば成功率はグッと高まる

高橋くん:「しかし博士。そうは言っても、例外的な日はありますよね」

 高橋くんは切り出しました。

高橋くん:「毎日筋トレしようと思っていても、急な残業とか飲み会とかありますし」

博士:「それを『例外』と捉えるかが重要だよ。それってどれくらいの頻度である?」

高橋くん:「え、どれくらいだろうな……。まあ、月に1、2回ですかね」

博士:「だったら、それには対策が必要だと思うよ」

 博士はハッキリと言いました。

博士:「それって、毎月1、2回は『それを境に二度と行動しなくなる危機』が訪れてるってことだから。それは高橋くんのあらゆる習慣化の成功率を、激減させている」

高橋くん:「なんですと……」

博士:月に一度起こり得るようなことは、『例外』じゃないんだ。その対策は絶対に持っておいたほうがいい。そうすれば、うまくいく確率はグッと上がるから」

挫折しやすい 挫折しづらい同書より転載

博士:「何かを続けていると、『どうしても今日は難しい』というときは必ずやってくる。そういうときに『明日はやろう』ではなく、どんなに小さなことでもいいから、その日に何かをするんだ。それが、これまで積み上げてきたものをつなぎ止める」

 博士は具体例を挙げました。

博士:「『5分の筋トレ』ができないときは『30秒の筋トレ』とか『帰り道に少しだけ遠回りして歩く』くらいの、本当に小さなことでいい」

高橋くん:「なるほど」

 その発想は、「人は1日休むだけで挫折する」「しかし行動が難しいときもある」という問題に現実的な折り合いをつけていて、理に適っていました。

 それにより、これまで物事を「やる」「やらない」の二択で考えていた高橋くんは、「少しだけやる」という新たな選択肢を得ました。

POINT(1)「忙しくてできない」ときは、誰にでも訪れる
POINT(2)そのときに何もしないと、すごく高い確率で挫折する
POINT(3)そのときに小さくても「代わりの行動」をすると続きやすくなる