食べ物だけでなく、腐らない物にも「賞味期限」はあります。新しい物を処分するときはゴミ箱には捨てずに寄付したり、バザーに出したりしてください。
「いつか使うかもしれない」「いつか必要になるかもしれない」の「いつか」は永遠にこない、と相場が決まっています。必要だと思うなら今日から使ってみることです。
(3)借りた物
借りた物は捨てずに、相手に返すのが原則です。
ずいぶん前に友だちに借りた本や親兄弟の間で、借りたままになっている衣類や雑貨があったら、返してください。返しそびれている物は、ふだんは忘れていても心の奥底では重荷になっています。
「借りた物なんて何一つない」という人もいるでしょう。そのような人は、こう考えてください。
「この世の物はすべて借り物である」
この肉体も、自分が持っている物も、いつかは手放すときが来ます。自分があの世に旅だったあと、これまで自分が持っていた物は、誰か別の人の物になるかもしれないし、そのままゴミとして処分されるかもしれません。
もちろん使っているうちに、命をまっとうしてしまう物もありますが、そうした物も最後は焼却灰やガスになって地球上に残ります。私たちが持っている物はすべてこの世界の人たちとシェアしていると言えるのです。
世界はつながって循環している、と考えると、家の中に使わない物をしまっておくのは自分勝手な行動だと思えるのではないでしょうか。
使っていない物は返しましょう。つまり、家の外に出すのです。
(4)青い物
部屋に青い物はありますか? 私は寒色が好きなので、意外とたくさんあります。青いスタンプ、青いボールペン、背表紙が青い本、5本指ソックス。
完全に青い物でなくても、どこかに青が使ってあれば大丈夫です。洋服や化粧品(アイシャドーなど)、青いパッケージの何か。

そういう物の中から、もう使わないな、いらないな、と思う物を捨てましょう。
青い物が何もなかったら、発想を変えてブルーライトを発する物、としてもいいと思います。たとえば、テレビのモニターやスマートフォンです。
「隣の芝生は青く見える」と言いますから、人の物をうらやましがる気持ちを捨ててもいいでしょう。
この方法は自分ではもう捨てる物がない、と片づけの限界を感じたときにも有効です。条件にあてはめて、捨てられそうな物を探す練習をすると、「本当はいらない物」を見つける思考が身につきます。