会社を「お試し」するために
非正規で働いてみるのはアリ
新卒で会社に入っても、「社風や労働環境が合わない」と早々に気づいて離職するハメになることも。入社のハードルが低い非正規の形でまず働いてみて、続けられそうか見極める方法もアリだと思います。
非正規雇用では出世が難しいのがネックではあるものの、出世できそうな見込みがあるなら正規雇用を申し出るのもアリなんじゃないでしょうか。そのときもし「事業が縮小していて余裕がないんだ」と言われたとしたら、そんな会社で正社員になっても未来がないわけですから、会社の見極めにもなります。
また、契約社員や派遣社員は雇用契約を結んだときに書いてある業務しかしなくていいので、残業も少なく、転勤も部署異動もありません。「とりあえず実務経験を積みたい」など戦略的にスキルアップしたい人にとっては、プラスなこともあるかもしれません。
アメリカに迫りつつある
日本のフリーランス人口
なによりこれからは会社という大きな組織に依存しない働き方が増えていきます。
たとえば、いま日本ではフリーランス人口が急増していて、2022年時点で257万人(総務省調べ)。フリーランスの総報酬額は20兆円で、正社員の総報酬額180兆円に対して9分の1くらいの存在感になっています。2017年時点ではその割合はわずか25分の1。たった10年足らずで、フリーランスは「珍しい働き方」から「当たり前の働き方」に変わりました。
しかも、これはフリーランスを本業とする人たちの数字であって、副業や兼業でフリーランスの仕事をする人を含めるとその数は1500万人まで跳ね上がります(ランサーズ調べ)。日本の労働人口は7000万人くらいなので、約5分の1の人が個人で仕事を請け、収入を得ているということになります。アメリカのフリーランス率は約3分の1なので、その水準にもだいぶ近づいています。
エンジニアの世界を見てもやはり同程度で、フリーランスの割合は約4分の1。その半数以上は会社員時代より年収が上がっているそうです(Relance調べ)