米連邦準備制度理事会(FRB)は年内で利下げを打ち切るだろうか。その可能性を排除すべきではない。
市場は11日の米インフレデータに動じなかったようだ。11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇し、10月の2.6%から伸びが加速した。S&P500種指数は0.8%上昇し、ナスダック総合指数は終値で初めて2万を突破した。CPIが予想通りの内容で、これより強い数字が出て悪いサプライズとならなかったことに安堵(あんど)したのかもしれない。
それでも、インフレ鈍化が止まったか、少なくとも足踏みしているという不安な傾向が今回のデータで裏付けられた。食品とエネルギーを除くコアのCPIは前年同月比3.3%上昇し、上昇ペースはここ数カ月ほぼ横ばい。特に懸念されるのはサービス価格の伸びで、エネルギー関連を除くと前年同月比4.6%上昇した。