誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【精神科医が教える】ただ会うだけで信頼が築ける…簡単すぎる心理学の法則Photo: Adobe Stock

単純接触効果は侮れない
人が「好きになる理由」をSNSマーケで活用

「単純接触効果(ザイオンス効果)」というのは、心理学でもよく言われるように、何度も目にするうちにその人やものに好意を抱くようになるという、とてもシンプルな法則です。

 実際、自分の体験や周りの状況を振り返ってみても、これはかなり当てはまるなと感じています。

 僕はSNSをよく使っていて、暇つぶしにSNS関連のマーケティングの本などをパラパラと読むことがあります。

信頼は毎日の積み重ね

 そうした本でも、「何度も目にするようになると、その人に対して好意や信頼が生まれる」という話が出てきます。

 そして、それは僕自身も実感しています。たとえば、SNSで長いコンテンツを何か月かに一度だけ出すより、短くてもいいので、毎日コツコツとコンテンツを発信したほうが、「あ、よく見る人だな」「いつも投稿しているんだな」と思われて、より好意的に受け取ってもらえるんです。

 これはビジネスの場面だけでなく、職場などでも応用できます。長年いる人がなんとなく信頼を得ていたり、派閥のボスのように扱われたりするのは、単純にそこに長くいて、他の人より多く顔を合わせているからなのかもしれません。

新入りが警戒される理由はこれ

 その逆で、新入りが最初に警戒されたり、ちょっとした悪口を言われやすかったりするのも、まだ誰もよく知らないという理由が大きいです。

 でも、ずっとそこに居続ければ、だんだんと慣れられていき、警戒も薄れてきます。

 要するに、単純接触効果は想像以上に強力だということ。目に触れる回数が増えるだけで、自然と人の警戒が解けていったり、好意を持ってもらえたりします。

「そこにいるだけ」で信頼を得る

 だからこそ、まだ受け入れられていないなと感じたら、無理に何かをするよりも、まずはその場に定期的に顔を出してみるだけでも効果があるのです。

 それだけで人は少しずつ慣れていって、「この人はいつもいるな」「悪い人じゃないのかな」と思い始めます。

 アナタも、単純接触効果を意識して行動してみてはいかがでしょうか。意外と簡単に、そして強力に人間関係を円滑にしてくれるはずです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。