誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!
あなたは人を信じやすいタイプ?
今日は「基本は疑う」というテーマでお話ししたいと思います。
私は、わりと人を信じやすいタイプで、なんでもかんでも言葉通りに受け取って信じてしまうところがありました。でも、最近は随分と疑い深くなったんです。
その理由は、社会経験を積むなかで、いろいろな出来事に直面してきて、考え方を改めることになったからです。
「信頼できるだろう」という思い込み
自分自身の常識で「こういう時はこうだろう」というフィーリングで動いてしまうがあまり、相手に思ったように伝わらなかったり、自分にとっては非常識なことを相手にされたりすることが何度もありました。
一見すると、まともそうに見える人でも、驚くほどの行き違いがあるものだということを何度も経験しました。
有名な大手企業に属する人だし、なんとなく「信頼できるだろう」という思い込みから、期待を裏切られることも少なくありませんでした。
最初はきちんと確認する
かつて大手企業といえば、信頼感が高くて、多少コストパフォーマンスが悪く見えても、安心感があるイメージでした。
しかし、最近ではニュースなどで不祥事が取り上げられることも多くなり、信頼できない事例も目立つようになった気がします。
いまでは、どんなに信用できそうな人や組織でも、最初はきちんと確認をするようにしています。特にお金に関わることや約束事などは、注意深くチェックします。
そうすると、時には「この人、うるさいな」と思われたり、「めんどくさいな」と感じられることもあるでしょう。
基本は疑う
大切なのは、モヤモヤする部分を確認しないまま放置しないこと。
信頼できる人や組織は、こちらが聞きにくいポイントを率先して最初から明示してくれるものです。「ここはこうなっています」と先に説明してくれるのです。
基本は疑う。それでいて、時間をかけて実績のある人や信頼できる人には徐々に心を開いていく。それがちょうどいいバランスではないでしょうか。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。