マクドナルドにもしビッグマックがなかったら…日本の外食を変えた「豪快バーガー」誕生の裏側日本にマクドナルドが上陸したのは、1971(昭和46)年のことだが、そのきっかけになったのもビッグマックだった Photo:123RF

マック、YouTube、成人の日…今では誰もが知っていますが、いったいどのように生まれたのでしょうか。 今回は新刊『モノの由来 世にも意外な「はじまり」の物語』(青春出版社刊)から、誰もが知っているけど始まりは意外と知られていないモノについて、抜粋して紹介します。

マクドナルドのブランドを決定づけた「ビッグマック」誕生の裏側

 世界中で愛されるファストフードの雄・マクドナルド。2024(令和6)年、日本では過去最高の業績をあげるほど、ますます存在感を高めている。

 バズりやすいCMを打ち、季節ごとの限定メニューを販売することでもおなじみで、今の寒い時期なら「グラコロ」を毎年楽しみにしている人も多いのではないだろうか。

 だが、やはり固定ファンの心をつかんで離さないのはこだわりのレギュラー商品だ。なかでもマクドナルドの看板商品といえば、やはり「ビッグマック」だろう。

 この商品の生みの親は、アメリカのピッツバーグでフランチャイズのオーナーとしてマクドナルドを経営していたジム・デリガッティという人物である。

 いまひとつ経営がうまくいっていなかった彼は、どうすれば売上げが伸びるか考えていた。自分の店はもちろん、マクドナルドブランド全体を盛り上げる何かいいアイデアはないものか……。

 そうしてひらめいたのが、新しいバーガーの開発だった。試行錯誤を繰り返し、何度も本社へのプレゼンにトライした結果、二段重ねの大きなバーガーにチャンスを見出した。