目標達成Photo:PIXTA

物価高の状況が続く中、「今年はお金が貯まりますように」「お金に困らない1年になりますように」と願った人も多いかもしれない。今回は、「お金が貯まる人」が気を付けている習慣について見ていこう。「今年は無駄遣いをしたくない!」と考えているならぜひ、ここで紹介する「3つのポイント」を押さえておきたい。(マネーセージ執行役員 佐藤健太)

富裕層は増加
お金が貯まる人の習慣とは?

 2024年10月から全国の最低賃金が引き上げられ、平均引き上げ額は過去最大の51円となりました。物価上昇が続く中で全国平均の時給は1055円となり、20年前と比べて350円超も上がったことになります。12月24日に厚生労働省が発表した「毎月勤労統計調査」(10月分確報値)によれば、物価変動の影響を除いた実質賃金は3カ月連続でマイナスとなりました。思うように給与が上がらぬまま、物価高騰の荒波に苦しむ人々は少なくありません。

 その一方で、日本では「富裕層」が増加しています。野村総合研究所が2023年3月に発表したリリースによれば、金融資産の合計額から負債を差し引いた世帯の「純金融資産保有額」が1億円以上5億円未満の「富裕層」は139万5000世帯に達しています。また、5億円以上の「超富裕層」は9万世帯で、合計世帯数は2005年の調査開始以降で最も多かった2019年(132万7000世帯)から約16万世帯も増加していることになります。

 富裕層が増加している背景には、株式投資などによって資産価格が上昇していることが一因とされています。ただ、20年あまりの推移を見ると、筆者には富裕層とそれ以外には「習慣」の違いも少なからず影響しているように映ります。

 純資産が約65兆円に達した米起業家イーロン・マスク氏のようなケースは例外としても、先祖代々からの資産家であれ、起業で成功した人であれ、コツコツと貯め続ける人であれ、「お金を貯めている人」の多くには共通する特徴が見られるからです。