グーグルやアマゾンなどのグローバルテック企業で働くとはどういうことなのだろうか。“中の人”の経験談を基に、日本企業との違いを改めて考えてみた。(山田進太郎D&I財団 COO 石倉秀明)
グローバルテック企業で働くとは?
中の人に聞いた「3つの違い」
皆さんはグーグル、テスラ、アマゾンなどグローバルなテック企業に対してどんな印象を抱いているだろうか。先日、グローバルテック企業の米国本社で働く友人と話をする機会があり、その実態を聞いた。日頃抱いているグローバルテック企業のイメージと同じところもあれば違うところもあり、非常に面白かったので今回はそれについて書こうと思う。
まず、友人が言っていたのが、「会社としてメッセージが一貫している」ということだ。
例えば、友人が働く会社ではリモートワークから出社へ方針転換したようだが、全社会議の場で会社の幹部が「方針として出社に切り替える。もしその働き方を希望しないのであればテック企業は他にいくらでもあるから移ってもらって構わない」とはっきり伝えるそうだ。
日本企業だと、出社に切り替えたとしてそこまでのメッセージは言えないだろうし、むしろオブラートに包みながらなんとなくいいとこ取りをしていくだろう。しかし、そういったどっちつかずの態度はとらない。メッセージが一貫しているため、従業員も迷うことなく、不安もなく決断できるという。
友人が「厳しいようだけど米国のテック企業の方がはっきりさせてくれる点で判断しやすく、優しいと思う。日本企業のようにメッセージと実際にやっていることがやや矛盾しているような状況は、優しいように見えて実は従業員にとって優しくない」と言っていたのが印象的だった。