仲間の才能が花開く瞬間が最高の喜び

 洋子さんのお仕事は、一人でするものではなく、仲間と力を合わせてやっていくものだと思います。洋子さんにとってのチームの面白さは、何なのでしょうか。

坂之上 すごい結果が出るということ。

 たしかに。僕の場合は簡単で、成功したときに一人でガッツポーズするよりも、みんなで抱き合ったほうが楽しいよねという想いが根っこにあるんです。仲間で何かうまくいったときに一番盛り上がるのは、みんなで喜ぶ瞬間です。もっと言うと、僕自身が喜びの輪に入らなくてもいい。一生懸命やっていた仲間が目の前で喜んでいる瞬間を見ると、やってよかったなと思えるんです。

坂之上 あと、だれかの才能がちょっとしたことで大きく開くときがあるでしょう?それは見ていて嬉しいです。自分のアドバイスでワッと花咲く瞬間。

 「回り始めた」みたいな感じですか。

坂之上 そう。私は全体のブランドをつくる仕事だから、いつもちょっと外側から見ていないといけない。外からチームに向かって、「あれが違うよ。ここが違う。ここを直そう」と指摘して。最後に、それが上手く回り出すと嬉しいですね。

 その切り替わる瞬間が面白い。

坂之上 面白いですよ。それを見届けて、私は離れる。

 洋子さんは、本当に「問題解決屋さん」ですね。

坂之上 私、「経営戦略ストラテジスト」じゃ何やってる人なのかまったくわからないって、よく言われます。でも、問題はそれぞれのプロジェクトで違うので、それぞれでやることが違うんです。それぞれ問題点を見つけ出し、正直にそこを突いて、解決していく方法を探す。そういう仕事なんです。

 一番多いケースは、みんな割と問題点はわかっていたりするんですけど、でも誰も言わないケース。内部の人も外部の人も。正直に問題点を指摘することは、リスクなんです。誰も嫌われたくないでですから(笑)

 私は、たぶん、嫌われてもいいって覚悟して向かっているんだと思います。

対談後のお二人。13日公開の後編もお楽しみに!

→後編は、お二人の組織論と仲間論、その考えに至った海外暮らしの経験についてのお話です(5月13日更新予定)。


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