米鉄鋼大手USスチールと日本製鉄は6日、ジョー・バイデン米大統領と全米鉄鋼労働組合(USW)の会長、米競合クリーブランド・クリフスの最高経営責任者(CEO)が141億ドル(約2兆2000億円)規模の買収計画を妨害するため共謀したとして、2件の訴訟を起こした。バイデン氏は3日、国家安全保障上の懸念を理由に、日本製鉄によるUSスチールの買収を阻止する決定を下していた。USスチールと日本製鉄は、大統領選に絡む政治的意図により国家安全保障に関する審査プロセスがゆがめられたとして、米コロンビア特別区巡回控訴裁判所に決定の取り消しを求めた。この訴訟では対米外国投資委員会(CFIUS)、ジャネット・イエレン財務長官、メリック・ガーランド司法長官も被告とされている。CFIUSは省庁横断組織で、外国企業による米国企業への投資を国家安全保障リスクの観点から審査する。
日鉄とUSスチール、バイデン氏らを提訴 買収阻止巡り
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