繰り返すぎっくり腰を
自分の力で治した!

 長年「腰痛」と付き合ってきたというFさん(36歳/女性)。10代の頃に左足を骨折するという経験があって、25歳で突然腰の痛みに襲われました。ほんの少し前かがみになっただけで、ぎっくり腰になってしまったのです。そのときは湿布薬を貼り、しばらく安静にしていたら治まったと言います。ところがその5年後、30歳のときから徐々に腰の痛みがひどくなり、我慢できずに病院を訪れたところ、椎間板ヘルニアと診断されました

 Fさんの場合、まだ手術を要するという状態ではなく、経過観察をしようということになったそうです。しかし、それから数カ月後、またしてもぎっくり腰になり、今度は救急車で病院に搬送されてしまいました。1週間自宅にて静養し、なんとか立ち上がれるまでに回復したものの、「いつまたぎっくり腰になるか」という不安を抱える毎日だったそうです。

 そんなある日、友人の結婚式で慣れないハイヒールをはいて1日を過ごしたFさん。その日は多少の疲れを感じた程度でしたが、1週間後の朝、起き上がろうとして突然腰に痛みを感じ、起き上がることができなくなりました。

 Fさんは、今度は病院に行くのではなく、友人のすすめで私の医院にやってきました。Fさんは、腰をまっすぐに伸ばすことすらできない状態でした。その日の施術で歩けるまでにし、通院4回目で通常の生活に戻れるようになってから、正座を開始しました。Fさんの場合、過去の骨折箇所が硬くなっていて、床の上での正座がつらいとのことでしたので、まずはお風呂の中からはじめてもらい、正座の姿勢に慣れた4週間後、いよいよ「朝30秒の正座」健康法をはじめていただきました

 現在のFさんは、最初に当院にいらっしゃったときとは別人のようです。
「仕事で長時間座っていて少し腰に痛みを感じたときでも、正座をすると痛みがなくなります。前のように、またいつぎっくり腰になるんだろうという不安を抱えながら生活することもなくなりました。これからも『朝30秒の正座』をずっと続けて、しっかり予防していきます」
 とおっしゃっています。

 完治するまでの期間は人によってさまざまですが、立ち歩きできる程度の腰痛であれば、「朝30秒の正座」健康法によって、1カ月程度で改善することも少なくないのです。

   (本連載は、書籍『「朝30秒の正座」で腰痛が治る』からの抜粋です)
次回は5月31日更新予定です。


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